12/31/2008

2008〆

大晦日。
今年も残りわずかですね。年越しそばはもう食べましたか?

思えば去年の今頃は、ケニーの家で年越しそばを食べていました。1年って本当に早いものですね~(笑)。

世界のカヌーレース第3弾を書きたいところですが、最近レース紹介の内容が多いので来年に持ち越します。代わりにV1レースのビデオで今年を締めたいと思います!知ってのとおりV1にはOC1のようなラダーはなく、パドラーがステアしながらパドルします。なのでステア技術はもちろんのこと、OC6・V6と違った身体の使い方が要求されます。

9分弱と少々長めのクリップですが、OC1との違いや体の使い方など分析しながら楽しんで観てください。

Super Aito 2008


来年もKennyとAlexと3人でブログを書き続けていくのでどうぞ宜しくお願いします。

Have a Happy New Year,
Seiya

12/23/2008

IVF World Sprints 2008

今日はIVFのイベントの紹介をしたいと思います! IVFとは2年に一回行われている世界各地から国の代表や地域の代表のクルーが集まってレースするスプリントのイベントです。(ヨーロッパの国も多数参加しています)

ただしイベントでは日本でよくみられるOC-1やOC-6ではレースしません。大会の名前どおりハワイのアウトリガーではなくVa'a (タヒチ語でカヌー)をでレースが行われています。OC-6はもちろん、OC-1もVa'aなので日本でよくみられるOC-1とは違い、ラダーがついていません。なので、漕ぎながらステアーしなければいけません。(ハワイで試してみましたがありえないほど難しいです...)

なので今後Va’aの話をする時はOC-6、C-1ではなくV6、V1と書きます。

レースは短くて数百メートル、ながくて一キロ弱の距離をスプリントで漕ぎます。毎年各レースで優勝をしているのがフラットのコンディションで漕ぎなれてV-1やV-6を乗りこなすタヒチのチームです。

今回のビデオは19歳以下とオープンメンズのV-1スプリントレースで優勝したTaaroa Duboisです。このレースで決勝に残ったのはほとんどタヒチのパドラーたちです。

ご覧のとおり凄く足を使っています。まるでC-1をこいでいるようにお尻がシート離れるほど足を使っています。これはV-1は体がOC-1と違い水面から離れているからだと思われます。

凄いテクニックですが普通のパドラーがスプリントじゃなく長距離のレースで漕ぐとカヌーが揺れすぎて効率が悪いと海外のブログでは書かれています。でもスプリントの時はカヌーをグライドさせるよりパワーで漕いだ方が早いとみられます。是非OC-1やOC-2シーズンなので試してみてください。ただしこの漕ぎ方では長時間もたないので要注意!

ちなみにこれがDuboisの長距離の漕ぎ方です!違いが明らかにわかりますね。


今後もっとテクニックやV-1の情報を紹介していきたいと思います!
明日はクリスマスイブですね!混んでいる都会にでるのではなく、誰も人がいない海で漕ぎましょう!
Merry Christmas and Happy Holidays、
Kenny

12/20/2008

世界のカヌーレース②

予告通り第二弾です!

さて、今回は南米最大の国、「Brasil」
日本でブラジルといえばサッカーのイメージが強いですが、綺麗な海にも恵まれアウトリガーを漕ぐには絶好のロケーションです!


ブラジルでは“Rio Va'a”という国際レースが毎年12月に開かれています。リオデジャネイロを拠点とするRio Va'a Clubが主催するこのレースは、先日行われた2008年大会が7回目でした。参加国は開催年度によって様々ですが、ブラジルを中心とした南米諸国(チリ、アルゼンチン)、オーストラリア、ハワイ、タヒチ、イタリアと世界中からチームが集結します。

レース概要は、OC6、OC2、OC1がOpen Men・WomenとMaster、そしてJuniorのディビジョンに分けられています。ハワイのQueen Liliuokalani Canoe Raceに似ていて、コースはコーストラインにそって設定されており、写真からは場所によってはコナよりもうねりが強い印象を受けます。





サッカー代表のようなブラジルのユニフォーム。カッコイイ!!
そして、どの大会でもレース後、みんなでお互いを称え合う姿はいいものですね!!


Seiya

12/12/2008

世界のパドリングスポーツ:サーフボート

今回の動画はなんとハワイからの動画ではありません!
このスポーツはオーストラリアやヨーロッパで行われているサーフボートというスポーツです。オーストラリアやヨーロッパでは賞金ありの大会も行なわれているそうです。アウトまで漕いでどのチームーが一番早く浜まで戻ってこれるかというレースです。ドラゴンボート、アウトリガーカヌー、サバニ、や沖縄のハーレーもそうですがパドリングというスポーツは世界中で行なわれています。今後も面白いパドリングスポーツがあったら動画をアップしたいと思います。


危険そうだけど。。。すごく楽しそう。一度はやってみたいですね

こんな動画を見ると波が高いから今日はカヌー出せないねなんていってられないですね!今週末漕ぐ際はこうならないように要注意:)

Keep Paddling,
ケニー

12/08/2008

世界のカヌーレース①

最近、ますます寒くなっていますが、皆さんパドルの調子はどうですか?

さて今回はタイトル通り、世界のカヌーレースを紹介したいと思います。ハワイやタヒチなどの大会は皆さんご存知だと思いますが、アウトリガーは他の地域でも盛んに大会が開かれています。

まず第一弾は「NEW YORK」


青森県とほぼ同じ緯度に位置するニューヨーク。言わずと知れた大都市ですが、ここにもしっかりクラブが存在しています。自分は6年も住んでいたのに全く知りませんでした…(汗)。New York Outrigger(NYO)は1996年に教育NPOとして設立され、カヌーを通してレクリエーションの提供と文化を広めることをmissionとしています。そんなNYOですが、毎年夏にLiberty World Outrigger Competitionという国際レースを開催しています。参加チームは十数チームと大会の規模はそれ程大きくないようですが、大都市で行われる数少ない特殊な大会です。写真に見えるように、やはり大都市の海は汚いですね(笑)。今年は、東海岸のクラブやアリゾナ、ハワイ、カナダ、そしてイギリスのクラブが参加しました。

コースマップ
Manhattan Bridgeからスタートし、すぐにBrooklyn Bridgeをくぐります。そこからダウンタウンを右手に眺めならがらNew Jerseyとの州境、Hudson Riverへ。ブイを回り、建国当初に移民の入国審査を行っていたEllis Islandを通過。自由の女神でターンし、Governor’s Islandの外側を通りフィニッシュ。全15マイル(約24km)のコースです。この大会はOC6のみですが、Men's・Women'sそれぞれのOpenとMaster、そしてMix(11マイル)の4つのディビジョンに分かれています。
日本に例えれば、東京湾のレインボーブリッジあたりからスタートし、お台場・品川を横目に進み、葛西臨海公園・ディズニーランド手前で荒川に入って、途中で折り返しレインボーブリッジに戻ってくる。といった感じでしょうか?

「ニューヨーカーにできるなら、東京人にも出来るに決まってる!」と思うのは僕だけでしょうか?いずれ日本各地にもたくさんクラブが設立され、大会も多く開催されるようになるといいですね。世界のカヌーレース、第二弾に乞うご期待!

Seiya

12/02/2008

語り継ぎのルール



古代のハワイの伝統は全部、次の世代へ語り継いで
僕たちの時代までたどり着いた。そしていろんな物事に対していろんな説がある。「ハワイの島を初めて発見したタヒチ人は誰だ」とか「ハワイの島はどのように生まれたのか」など説は色々。いろんな人が違う説を語り伝えて行く内にハワイの本当の伝統や神話が何なのか分からなくなってしまった。ちなみに僕はその中でも古代のハワイアンの視点から伝えられた神話が一番面白いと思う。

今日のポストは最近読んだMARINA OUTRIGGERのブログでポストされたカヌーに関するルールの事です。僕もハワイで漕いでた頃このルールに出会った事は何度かある。しかしコーチによってルールも違ったり、どこまで守るかは結局自分次第。古代のハワイのようにKapu(タブー)を破って死刑になるわけでもないのでご心配なく。全部英語だったので少々雑ですが自分で翻訳してみました。


1.) カヌーは家族の一員として扱う。カヌーが作られお祈りをした後、カヌーは生き物の様になる。その為人間の様に扱え。海に出る前に手入れをしておく事。海から陸に戻った時はきれいにする事。カヌーが陸に上がっている時はカヌーの上に座らない、カヌーの上を飛び越さない(陸でカヌーのエキササイズの為なら座っても良い)。ハワイでは人の上を飛び越えるのは寿命を短くすると思われていたのでカヌーでも気をつけましょう。

2.) カヌーを陸に置く時は必ずノーズを沖に向けて置く事。古代のハワイでは他の島からの攻撃に対応できるようカヌーを必ず沖に向けて保管していた。時にはamaを他のカヌーのI’akoに重ねて保管しても良い。

3.) カヌーを保管する場所の周辺のopala(ゴミ)を片付ける事。人に何 か言われるのを待たず自分で行動すること。 (Hoe aku i ka wa`a : カヌーを進めよう) 皆で助け合うとの事です。

4.) カヌーが運ばれたり、きれいにされたりする時は皆で助け合う事。これはカヌーを運ぶとき、カバーを掛けるとき、保管するとき、 淡水でカヌーを流すとき、カヌーに傷などがあるかこまめにチェックする時全てに当てはまります。このルールはその日初めて漕いだパドラーからクラブのトップの人までに当てはまります。古代のハワイでは何か大きなイベントの時は必ず全てのメンバーが出きるだけ助け合った。強い者は働き、年寄りは指導と励みを与え、若者は水と食べ物を運んだ、そして練習は必ず皆参加していた。
A`ohe hana nui ka alu`ia どんな大変な作業でも皆助け合えば出来る。

5.) 習慣上ハワイでは距離関係なくカヌーを出発させる前にはお祈りをしていた。お祈りは短くても、ハワイ語でなくても、宗教と関係なくても良い。お祈りをする事によってクルーを一つにすることが出来ます。

6.)カヌーが沖に出ている時はカヌーの中で立たない、ケンカをしない、悪口を言わない。ケンカや悪口を言うとクルー全体の努力やチームワークに消極的な影響を与える。カヌーの中ではアロハスピリットを心がけよう。カヌーの中に泥や砂を運び込まないよう気をつけましょう。
`Ike aku, `ike mai, kokua aku, kokua mai. Pela iho la ka nohana `ohana 人を認めれば人に認められる、人を助ければ人に
助けられる
というのが家族の関係であろう。

7.)自分の席の役割を覚えよう。一度カヌーに乗ったら人はチームの一員になる、その為全てのメンバーが活躍しなければならない。
Komo mai kau mapuna hoe (パドルを水につけよう、皆で頑張ろう。)

8.) 個人的な悩みは早い内に自分で解決しよう。陸で起こった事は陸に置いてく、沖で起こった事は沖に置いてく。カヌ−に乗っている時はチームの一員として熱心に参加しよう。練習も必ず時間通りに来る事、これは特にコーチやステアーや他のリーダー的存在に当てはまる。

9.) カヌーに関わるハワイ語やその発音を正しく覚えよう。英語でもタヒチ語でもよろしいが、ハワイ語で呼ぶ時は正しい発音で言いましょう。
http://holoholo.org/hanahou/hhpart07.html

このルールは僕が見て来た中で一番厳しい例だと思う、特に9番は海外で行われるカヌーに発音まで求めるのは無理があると思う。このようなルールは様々だが、どこまでが本当のハワイの伝統なのかは分からないのでどこまで守るのも自分次第。結局語り継いで僕たちまで来たので人の個人的な意見も混ざり込んでいると思う。でも僕が思うにはこの語り伝えのシステムこそがハワイの伝統だ。結局、毎回少し変わっても上の世代から語り伝えられた説を受け継ぐのが一番ハワイアンなのかもしれない。そこでカヌーは日本に上陸してどのように説は語り継がれ進化していくのだろう。結局タヒチからハワイに民族が移動した時もルールは少し変わったはずだと考えると、現在の世界中に広がって色んな国や人種の人たちに楽しまれるカヌー、はどのようにしてこの様なルールを語り伝えていくのだろうかって考えちゃいますね。進化してもハワイアンスピリットをなくさないって素晴らしい事です。日本でのアウトリガーカヌーの語り伝えが楽しみです。ここまで長いエントリーを読んでくれてありがとうございました。

a hui ho,
Alex